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Interview「代表が語る」


起業家インタビュー第2回 鶴見 道昭氏 [2/3ページ]


浜:ちなみにイギリスは何年くらい居られるんですか

鶴見:15年くらいですかね

浜:その前がアメリカ?

鶴見:アメリカは全部で20年くらいですかね

浜:殆ど海外ですね。すると日本の方が短い訳ですが・・・

鶴見: いや行ったり来たりしています

浜:それで日本の事も同時に理解してられるわけですね。

鶴見:これは4つ目ですが、何にもしないで好きなゴルフだけやっていれば良いと言われたらどうなるかと、私は本来怠け者なんでもっと怠け者になるに違いないと(笑)、常にある程度自分の研鑚を図るために縛らなければならない、これをやれと言われればものを書いたり本を読んだり勉強したりするじゃないですか。これは全くパーソナル・リーズンなんだけれども・・・

浜:それは今起業されている理由の一つと言うことなんですね。

鶴見:そうですね、これが大体今の仕事をしている理由ですね。それから何故イギリスなのかという点。さっきヨーロッパの魅力と言いましたけど、ヨーロッパのどこにベースを作るかと言うとね、もちろんイギリスは英語圏と言うこともあるけれどイギリスって好きなんですね。

浜:なるほど

鶴見:すごく国際的なところがある一面とてもローカルなところがありますね。で、人もインターナショナルだったりローカルだったりね。開放的なところもあるし非開放的なところもある。そういうその・・・

浜:奥深さ

鶴見:何とも言えない奥深さみたいなのがあるじゃないですか。

浜:すごく大人の国だけれど、「え、こんなことしているの」ってとこありますよね。

鶴見:あ、とか、えっと驚くようなね。

浜:それって個性的だっていうことじゃないですか。一人ひとりの主義主張が割合はっきりしている

鶴見:そうそう

浜:日本が没個性で右へならえというような方向へ持っていったのと違って、みんなあっちこっちへ向いていますよね。

鶴見:日本だったらアメリカがこうやってるから、とか言いますけどイギリスではあんまり聞いたことないですね。もう一つイギリスがすごいと思うのは戦略性と言うのかな、賢いですよね。やり方が。自分でそんなにリソースを持っていなくても人を引っ張り込んでビジネスをやっちゃうとかね。

浜:ルール作りが上手いということじゃないんですか。スポーツでも何でも。

鶴見:何でも仕組みだけ作って後はやらせるとかね。そんなに大きな国ではないのにインフルエンシャルなわけですね、いろんなところで。日本人から見ると俺たちはこんなに一生懸命やっているのに、インフルエンシャルになれないし誰も日本の事を見てない。ま、今は震災の事もあるから気にしてくれているけれど。

浜:確かに。今仰っている事は経済界のお話ですが、政治の世界にも言えますね。

鶴見:イギリスってきわめて対称的なところがあって、きれいな公園があるかと思えば汚い電車が走っていたりゴミが落ちていたり、あれっと思うようなことが沢山あるでしょう。

浜:社会が色々なことを容認してしまう、キャパが大きいということですかね。

鶴見:だからそれに対して良いとか悪いとか議論は出るけれど、複雑なモザイク模様の社会なのかなと。プラスもあるし、ネガティブなところもあるけどポジティブにみればね、これだけの事をまとめ上げてゆくというのがあるわけですね。